2011/01/07

第21回MS アミン・ウラー・ベーグ氏/目を覚ませ日本人!!~世界から見た日本の行方~

タイトル:目を覚ませ日本人!!~世界から見た日本の行方~
講師:アミン・ウラー・ベーグ氏/現地旅行会社 シルクロード キャラバン 代表
日時:2011年1月7日(金)6:30~7:30
会場:逗子キングプラザ4F

本日は、現在葉山在住で、パキスタンにて旅行会社を経営するアミン・ウラー・ベーグ氏を講師にお迎えした。氏は、パキスタン政府 カルチャー・スポーツ&ツーリズム省 登山・トレッキング・文化・ツアー 全科目取得の公認ガイドで、パキスタン及び周辺国のツアーのコーディネートに加え、テレビ取材コーディネーション・ジャーナリスト・通訳としても10数年のキャリアをもっておられる。先日放映されたNHKの番組のコーディネーションも氏が行ったそうだ。また、氏は10数言語会話能力を身に着けておられるそうで、日本語についても、目をつぶって聞いていたら、日本人と間違えるのではないかと思うくらい流暢にお話を頂いた。

アミン・ウラー・ベーグ氏を含め、パキスタンの人々は、親日感情が強いらしい。氏の最初の日本との出会いは三菱製の鉛筆だそう。また、日露戦争の時代に祖父がイギリス軍に従軍し、同盟国であった日本人について、勤勉、誠実という印象をもち、それを氏に良く話してくれたそうだ。また、パキスタンにおいて、当時、殆どの家電が日本製であり、高性能で耐久性の高い日本製品は、パキスタンの人々に日本の良いイメージを植え付けたようだ。
しかし、ここ10年くらいの間に現地の家電製品は殆ど中国製や韓国製に打って変わり、日本製をあまり見かけなくなってしまったとの事。現地では、日本のメーカーは家電の生産を止めてしまったというデマが流れるほどらしい。

パキスタン人のベーグ氏からみて、今の日本は本当に元気を失ってしまったように感じてならないと言う。また、政官あげての、外交やセールスの下手さ加減が非常に目に付くらしい。昨今そのような動きにより、原発プラントの受注に成功した例などが報道されているが、まだ、中国や韓国などのアジア諸国に比べると日本が出遅れている感は否めないと言う。

その他、こんな事を感じているそうだ。

・日本は60歳以上の方々が元気だ。(若い人が元気がない)
・パキスタンを訪れる観光客は9.11以降、約1/10程度になっている。現在パキスタンを訪れる観光客はバックパッカーが殆どだそう。
・日本人の女性は元気がある。ホテルやレストランを経営する日本人女性が少なくない

そこで、氏は、日本人はもっと外に目を向けるべきだ!日本のビジネスマンよパキスタンでビジネスを始めるべきだ!と提言する。
氏の母国パキスタンは、日本での報道とは裏腹に安全で多くの素晴らしい観光資源(8000m級の山岳地域や数多くの仏教遺産、「風の谷のナウシカ」の舞台とも言われる、フンザ地方・アルティット村等々)や世界遺産(モヘンジョダロやハラッパなど)を持っており、しかも日本で言われているほど危険ではないそうだ。タリバンなどの紛争地域は現地の人々も寄り付かない国境付近なのだそうだ。

例えば、パキスタンの農業人口は多いが、生産、物流など日本ほどシステマチックになったいないため、日本の洗練されたシステムは向こうでは求められるのではないかとの事。(現地のマンゴーはまだ日本ではあまり見かけないが、氏曰く、世界で一番美味しいマンゴーだそうだ。)また急成長を続ける中国とインドとの国境を持つパキスタンは地理的にも優位性が高い。
なるほど・・・である。

日本人全体が元気を失っている昨今、ベーグ氏の話は我々を大いに勇気づけ、また示唆に富むものであった。当会の会員の業種は様々だが、それぞれに海外でのビジネスという事を、意識させてくれるとても素晴らしい講話をお聞かせ頂いた。

我々の頭の中から、パキスタンという国に対する先入観は消えうせ、皆、意識は既にパキスタンへ飛んでいた。誰かとも無く言い出したツアーの話は盛り上がり、参加表明をする方が10名を超えた。言葉だけに終わらせず、ぜひ実現したいものである。新たな気付きを与えて頂いたアミン・ウラー・ベーグ氏と氏を支える奥様に心より感謝申し上げる次第である。ベーグ様ご夫妻、ありがとうございました。

パキスタン現地旅行業&取材コーディネーション/シルクロードキャラバン社
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